新幹線移動・長距離運転のあとの腰まわり(腸腰筋と殿筋)とホテル客室でできること

郡山へ新幹線や車で来られた方から、腰のあたりが張るというお話をよく伺います。長く座っていたときに体の内側で何が起きているのかと、ホテルの部屋でできることを順に書きます。

2026-10-22 更新

座っている姿勢のあいだ、股関節の前側で起きていること

腸腰筋は、背骨の腰の部分と骨盤の内側から始まり、太ももの骨の内側(小転子)に付く筋肉です。大腰筋と腸骨筋をまとめてこう呼びます。働きは股関節を曲げること、つまり太ももを体に近づけることです。

椅子に座ると、股関節は90度前後に曲がったままになります。腸腰筋は縮んだ長さのまま、動かされずに時間が過ぎます。東北新幹線の普通車の座席は背もたれを少し倒せますが、倒すと今度は骨盤が後ろに傾きます。郡山から東京までは最短でおよそ80分、仙台方面からでも40分前後。乗り換えや待ち時間を入れると、座っている時間は2時間を超えることが珍しくありません。

運転ではさらに条件が加わります。アクセルとブレーキを踏む右脚は、足首と股関節を細かく使い続けます。左脚はフットレストに預けたまま動きません。左右で使い方が変わった状態が、そのまま数時間続きます。

骨盤の傾きと、お尻の筋肉

骨盤が後ろへ傾いた姿勢で座ると、体重はお尻の骨(坐骨)ではなく、その後ろの仙骨寄りにかかります。この状態で押さえつけられ続けるのが、大殿筋と中殿筋です。

大殿筋はお尻の表面をおおう大きな筋肉で、股関節を後ろへ伸ばす働きをします。中殿筋はその外側の奥にあり、骨盤を横から支えて、片足立ちのときに骨盤が傾かないようにしています。長く座ったあとに立ち上がって歩き出したとき、脚の付け根の外側に重さを感じるのは、この中殿筋が長く圧迫されていた位置です。

腰の後ろ側だけをほぐしても張りが残る、という声を伺うことがあります。腰の前側(腸腰筋)と、お尻の奥(中殿筋)は、座っている時間の影響を受ける場所です。施術では、腰そのものより先にこの2か所を確かめます。

ホテルの客室でできる手順(バスタオル1枚)

備え付けのバスタオルを使います。マットレスが柔らかい場合は、床にバスタオルを敷いて行うほうが体の位置が安定します。痛みが出る場合、しびれがある場合は行わないでください。

  • バスタオルを長い辺で三つ折りにし、端から巻いて直径10cmほどの筒を作る
  • あおむけになり、筒を腰の下ではなく、お尻の上端(ベルトの位置)に横向きに入れる
  • 両膝を立て、息を吐きながら両膝をそろえて左へ20秒倒す。同じように右へ20秒
  • 筒を外し、片方の膝を両手で抱えて胸へ近づけ、反対の脚はまっすぐ伸ばしたまま30秒。左右を替えて同じように行う(伸びているのは、伸ばしている側の股関節の前です)
  • うつぶせになり、肘を立てて上半身を軽く起こし、20秒。腰に張りを感じたら、肘の位置を前に出して角度を浅くする

セラピストが肘を使う理由

大殿筋は厚みのある筋肉で、その下に中殿筋、さらに奥に小殿筋や梨状筋があります。指や手のひらで押すと、圧は表面で分散します。奥の層まで届かせようとして指に力を入れ続けると、こちらの指が先に痛みます。

そこで肘を使います。肘頭は面が狭く、体重をそのまま一点に乗せられるため、少ない力で深い層まで圧が通ります。ただし当て方を誤ると骨に当たって痛いだけになります。当店では、施術の前に問診票で力加減のご希望を伺い、入りはじめに「この強さでどうですか」と確認してから進めます。

肘で入る場所は、お尻の外側の中殿筋、太ももの裏(ハムストリングス)、背中の脊柱起立筋の外側です。股関節の前側(腸腰筋)は、内臓に近い場所のため、無理に深く押さず、脚の動きを使って伸ばす方法をとります。

車で来られた場合の座席の設定

東北自動車道で郡山インターまで来られる方から、運転のあとの腰の張りについて伺います。座席の設定で、股関節と腰にかかる負担のかかり方が変わります。

背もたれを倒しすぎると、骨盤が後ろへ倒れ、腰の骨のカーブが失われます。目安は、背もたれを立てぎみにして、ハンドルの上側を持ったときに肘が軽く曲がる位置です。座面と背もたれの角を使って骨盤を立て、腰の後ろに隙間ができる場合は、薄く折ったタオルを入れます。厚みのあるクッションを入れると、今度は押し出されて背中が丸くなるため、入れるのは薄いものにします。

高速道路では、サービスエリアごとに降りて2分歩くだけでも、同じ角度で固定される時間が切れます。郡山インターから駅前までは車で15〜20分です。到着してすぐに施術を受けるより、荷物を置いて少し歩いたあとのほうが、体が動かしやすい状態です。

施術を行う順番

腰が張るというご相談では、最初から腰を押すことはしません。順番は、ふくらはぎ・太ももの裏から始め、お尻、背中の下部、最後に腰まわりという流れが基本です。足元から順に進めると、体の力が抜けた状態で腰に入れます。

うつぶせの姿勢では、腰の反りが強くなる方がいます。その場合は、おなかの下に枕やたたんだタオルを入れて、腰の角度を浅くしてから始めます。横向きでも行えます。ご希望は問診票でお知らせください。

コースの選び方

腰まわりだけを集中して触る場合は60分でも足ります。移動の疲れが脚全体に及んでいるときは、90分(11,000円(税込))で、背中・お尻・太ももの裏・ふくらはぎまでを一通り行えます。

出張の前日や当日は、強い刺激を避けるほうが無難です。翌日に予定がある場合は、その旨をお伝えください。力加減を弱めに調整します。

こういうときはお受けできません

発熱しているとき、感染症の疑いがあるとき、飲酒して酔っている状態のときはお受けできません。医師から施術を控えるよう言われている方、妊娠中の方は、ご予約時にお知らせください。

当店の施術はリラクゼーションを目的としたボディケア・もみほぐしで、医療にあたることは行いません。お体について心配な点がある場合は、医療機関へのご相談をおすすめしています。

よくあるご質問

移動した日の夜に受けても大丈夫ですか。
大丈夫です。受付は10:00〜翌3:00(最終受付 翌2:00)で、年中無休です。到着の目安はご予約時にお伝えします。
うつぶせになるのがつらいのですが。
横向きの姿勢で行えます。枕やタオルで体を支えて、楽な向きで進めます。ご予約時か、問診のときにお知らせください。
腰に痛みがあるときも受けられますか。
痛みの原因が分からない場合は、まず医療機関にご相談ください。当店はリラクゼーションを目的としたボディケアで、医療にあたることは行いません。

ご予約

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