深夜のノートPC作業と、首・後頭部のこわばり(後頭下筋群)

出張先のホテルで、机にノートPCを置いて仕事を続けた夜のことです。首の後ろから後頭部にかけて重くなる、目の奥が張るという話を、施術中によく伺います。

2026-10-22 更新

頭の重さと、前に出た首

成人の頭の重さは体重のおよそ8〜10%で、5kg前後です。首が体の真上にあるとき、この重さは背骨に沿って下へ抜けます。ところが画面をのぞき込む姿勢では、頭が体より前に出ます。前に出た頭を落とさないように、首の後ろの筋肉が引っ張り続けることになります。

ノートPCは、画面とキーボードがつながっています。キーボードを打てる位置に本体を置くと、画面は机の高さにきます。視線を落とすために、あごが引けて、首の後ろが伸ばされた形で固定されます。ホテルの客室では、机と椅子の高さが合わないことも多く、この姿勢が強まります。

首の後ろで働いている3つの場所

僧帽筋の上部は、後頭部と首の骨から鎖骨・肩甲骨へ向かう筋肉です。肩をすくめる動きで使われます。キーボードに手を置いたまま肩が上がっていると、この部分が縮んだまま時間が過ぎます。

肩甲挙筋は、首の骨の横から肩甲骨の上の角に付きます。肩甲骨を引き上げる働きです。首と肩の境目、肩甲骨の内上角のあたりを押したときに硬さを感じるのは、この筋肉が付いている位置です。

後頭下筋群は、頭蓋骨の下端と首の1番目・2番目の骨のあいだにある、短い筋肉の集まりです。大後頭直筋、小後頭直筋、上頭斜筋、下頭斜筋の4つを指します。頭を細かく傾けたり回したりする動きと、視線を動かすときの頭の微調整に関わります。画面を見続けているあいだ、この筋肉は小さく働き続けています。

ホテルの客室でできる机まわりの調整

姿勢を変えると、同じ筋肉に同じ角度で負荷がかかり続ける状態を避けられます。客室にあるもので足ります。

  • ノートPCの下に、たたんだバスタオルや館内案内のファイルを敷いて、画面を5〜10cm上げる
  • 椅子に深く座り、背もたれに骨盤を預ける。浅く腰かけると骨盤が後ろへ倒れ、首が前に出ます
  • 肘が90度前後になる高さに、机か椅子を合わせる。合わないときは、クッションを座面に置いて座る位置を上げる
  • 30分に1回、椅子に座ったまま肩を上げて3秒、脱力して落とす。これを3回
  • 手を後頭部に当てず、あごを引いて首の後ろを長くするだけの動きを、5秒×3回

ヘッドケアで触れている場所

ヘッドケア・フェイシャルでは、頭皮・首の後ろ・肩の上に加えて、こめかみから顎のまわりまでを順に扱います。指の腹でゆっくり進め、爪は立てません。

後頭下筋群に当たるのは、頭蓋骨の下端のきわです。ここは太い血管と神経が通る場所のため、強く押し込む扱い方はしません。指の腹を骨のきわに置き、頭の重さを預けていただいた状態で、ゆっくり支える形をとります。

うつぶせで頭を動かさずに行うこともできますが、首の前側が気になる方には、あおむけの姿勢でお受けいただくこともできます。お好みをお伝えください。

当店の施術はリラクゼーションを目的としたボディケアです。医学的な作用をうたうものではありません。目の症状や頭の痛みが続く場合は、医療機関にご相談ください。

スマートフォンを見る姿勢

PCを閉じたあと、ベッドでスマートフォンを見る時間が続くと、首の角度はPC作業のときよりさらに深くなります。画面を胸の高さで持つと、頭を前に倒す角度が大きくなり、首の後ろの筋肉が引っ張られ続けます。

持ち方を変えるだけで角度が浅くなります。肘を体の横につけ、反対の手で肘を支えると、画面が目線に近い高さまで上がります。あおむけで真上に持つ形は首の角度は浅くなりますが、腕が疲れます。長く見る日は、枕を2つ重ねて上半身を起こし、画面を顔の正面に置くほうが楽です。

ホテルの机と椅子が合わないときの具体例

ビジネスホテルの客室では、机と椅子の組み合わせが決まっていて、高さを変えられないことがほとんどです。実際によく見るのは次の3つの形です。

  • 机が高く、肩が上がる:座面にバスタオルを折って敷き、座る位置を2〜3cm上げます。足が浮く場合は、荷物やゴミ箱を踏み台にして足裏を着けます
  • 椅子が低く、画面を見上げる形になる:ノートPCの下に敷くものを減らし、画面の上端が目線と同じか、やや下にくる高さにします
  • ベッドに座って膝の上でPCを使う:首と腰の両方が丸くなります。短時間で切り上げ、作業は机で行うほうが体への負担が少なくなります

施術中の姿勢と、終わったあと

首や肩を触る施術では、うつぶせの時間が長くなりがちです。うつぶせでは顔を横に向けるため、首をひねった状態が続きます。当店では、途中で顔の向きを変えていただくか、あおむけに切り替えて進めます。首の前側に不安がある方は、最初にお知らせください。

終わったあとは、すぐにPCを開かず、照明を落として10分ほど座るか、横になってお過ごしください。水分をとっていただくと、そのままお休みになりやすいという声をいただきます。

眠る前にお受けになる場合

仕事を終えてすぐにお休みになる予定の日は、照明を落として静かに進めることができます。会話を少なめにしてほしいというご希望も承ります。問診票でお知らせください。

時間の目安は、首と肩を中心にする場合で60分(8,000円(税込))です。背中や腰まで一通り行う場合は90分以上をおすすめします。受付は翌3:00まで、最終受付は翌2:00です。

よくあるご質問

うつぶせだと首がつらいのですが。
あおむけや横向きでも行えます。枕やタオルで頭の位置を支えて進めます。問診のときにお知らせください。
頭の施術だけを受けられますか。
コースは時間制です。60分のなかで頭・首・肩に絞って行うことができます。ご予約時か問診のときにお申し付けください。
眠ってしまっても大丈夫ですか。
大丈夫です。終了のお時間にお声がけします。

ご予約

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